Turkey Ranger.

メンバーとの会話の中、ふと「伸びる」という単語、縦しんばそれは「延びる」の方の意味であったのだろう、が耳に入る。

その単語が僕の脳裏に想起させたのは、センター街の一角に最近出来たトルコ料理屋的SOMETHING。

そこを通りかかった僕の目を奪ったのはケバブなどではなく「トルコ風アイス」。

アイスを伸ばす中東系の男性の写真に他ならなかった。

実に興味深い。
実に。

「伸びる」という言葉の呪縛から逃れられぬまま徐に歩みを進める。


「これ、伸びるんですよね？」


代金350円を渡しながらそう尋ねると、


「はい…伸びますね。でも今固まっちゃってるんで…」


カップが手渡される。


「あ、溶かしながらいただく感じで？」


軽快にそう応えた僕は意気揚々とアイスを混ぜながら歩き出した。

ねるねるしながら渋谷を練り歩く僕は彼等の瞳にどう写ったろう。

溶け出したアイスは粘り気を帯びていく…どころか、一段とその水溶性を増して行く。

最終的に、ご覧の有り様。

「世の中そんなに甘くねぇな…(´_ゝ`)」


そんな夏のある日。